「下絵の付け方に工夫をしなければ、刺繍は変わらない」
を持論にしています。
出来るだけ「しっかりした細い線」を要求しています。
その技法に見合った下絵の付け方。
ここが一番大切なところです。
墨で下絵を描くと、その下絵の墨の線を消す為に
全面をぬい詰めなくてはいけません。
(江戸時代の刺繍はこのような下絵が書いてあります。)
例えば 粗い目の網目のような刺繍をしたいときには
このような墨で描いた下絵は不向きです。
下絵の墨線が残り汚いです。
それを消そうとマツイぬいをすれば「絵」が硬くなります。
イメージと違った出来上がりになります。
可能なら、刺繍をした後で下絵が消えてくれればいいのです。
左から、型紙、白片面チャコペーパー、黒カーボン紙、鉄筆、白色鉛筆、印刀、
刷り込み刷毛(大)、刷り込み刷毛(小)、面相筆(中)、面相筆(小)、文鎮、絵皿
手芸材料店にはいろいろな複写用の材料がありますので、一番いいものを上手く使いこなす事です。
型紙を切り抜いて胡粉を刷り込み下絵にします。
昔から使われていた手法です。
白のチャコペーパーでコピーをしたり、当たりを取って面相筆を使い白や金泥、あるいは白鉛筆・黒鉛筆などで清書します。
黒の事務用カーボン紙も使います。