刺繍糸の1綛(かせ)は約12g、500mです。
特別でない限りこの単位で染めます。
染める前に白糸を地入のため水に濡らします。
片手の手の内に軽く握る事が出来るほど小さいものです。
こんなにも少量ですから「染め」は思いのほか簡単です。
大掛かりな道具や場所がいるわけでもありません。
27cm程の台所用のボールとガスレンジがあれば充分です。
(左から)遅染剤・染め液を入れるボール(32cm)
其の隣の白い器(2個)は染料を溶かす器
(白のホーローですので色がよくわかります。)
それと手前にあるのは何かと便利な大きなスプーン
「糸」は無縒糸ですから直ぐ染まります。
染まり過ぎるので遅染剤(均染剤)を入れるくらいです。
ところがこの無縒糸というのが超デリケートなのです。
扱いには充分に気をつけて、優しく扱ってください。
市販の糸では色数が少なく
イメージどうりの色がなかなか手に入りません。
今後のことを考えると糸染めは習得したい工程です。
不安がらずに是非挑戦してみてください。
「配色」という色の世界が広がります。
求める色の、色見本を頼りに染料を調合し、
必要な色を必要な時に染めるのです。
しかし、染め上がって乾燥しないと
本当の色が見えないのです。
乾燥前は水分を含んでいるので濃く見えるのです。
この色が欲しいと思っても単色では、
なかなか難しいものがありますので、
このように濃淡5色~7色ぐらいは、
一度に染めておきます。
時にはもう少し赤くとか、
もう少し青くとか縦横何種類も染ますので。